ADI OtoSense SMSはモーター部品の異常を検知するためのモーターモデルを作成するため、その動作に関する学習プロセスが必要です。この学習プロセスには、急速学習(約7日)、追加学習(約4週間)が含まれ、その後、完成したモーターモデルを元に予兆監視モードへ移行します。このプロセス中、モーターはすべての回転数、温度、および可能であれば通常の操作で適用されるすべての負荷で動作して、最適なモデルを作成することをお勧めします。モバイルアプリを使ってデバイスを設定すると、SMSは自動的に学習プロセスを開始します。最初からモーターデータを収集できるようにするため、アプリはデバイスをモーターに取り付けよう案内します。何らかの理由で、インストール時にデバイスがモーターに取り付けられていない場合は、[保存して後で取り付ける]オプションを選択できます。モバイルアプリでこれが完了したことを確認すると、学習が始まります。
Webまたはモバイルアプリのいずれかで学習プロセスの3つの段階を表示し、現在どの段階にあるかを知ることができます。
1. 急速学習
約1週間ほどでスマート・モーター・センサーの初期学習モデルが生成されます。*
このステージでは、スマート・モーター・センサーは、モーターの異常を検知することはできません。
2. 追加学習
急速学習が終わると、スマート・モーター・センサーはモーターの異常検知を行えるようになりますが、継続して学習を続けます。** このステージでは、対応する全てのモーター不具合の検出が可能です。
このステージでは、スマート・モーター・センサーが急速学習で取得したモータの状態をパラメータとして、故障を予測します。
3. 予兆監視モード
予兆監視モードでは、スマート・モーター・センサーは、追加学習のステージを通じて観察されたすべての条件下で故障を検出することが可能です。
急速学習の段階では、モバイルアプリとWebアプリの両方のステータス表示が青色のままになり、ラーニング中であることが表示されます。追加学習段階では、モバイルアプリとWebアプリの両方のステータス表示にモーターの状態が表示されます。
ADI OtoSense SMSは、通知設定画面でこれらのオプションを選択すると、モバイルアプリで電子メールとプッシュ通知を使用して学習プロセスの進行状況を通知できます。第2段階の「予測学習」から、デバイスはモーター部品の異常を検出でき、画面上にモーターの状態が表示されます。
モーターの動作中に、最初に学習したさまざまな回転数、周囲温度、および負荷とは異なる状態が検出されると、ADI OtoSense SMSがこれを自動検出し警告を通知します。サポートが必要な場合は、SMSを購入された販売店、ADIの貴社担当営業、またはサポートチームSupport.PdM.Otosense@analog.com までお問い合わせください。